テレビで、お寿司屋さんが出ていました。
軽やかな手さばきでお寿司を握る、その手つきに注目しました。
職人は、「手で」握っていないのですよね!
きちんと身体を軸にしている。
テレビ画面に映っているのは確かにお寿司屋さんの「手」なのだけれども、
チカラの出所が明らかに「手」でない。
手の力はしなやかに抜けていて、
肩からひじ、手首、指先の一本一本、指の関節の一つ一つ、
まるで水のように、くにゃくにゃで全くチカラが抜けているのです。
「二枚の手」がお寿司を握っているのではなく、
「10本の指」がシャリにからみつくように。
画面には映っていないけれども、
職人さんの丹田には「キュッ!」とパワーがみなぎっているはず。
そして、二本の脚は「がッ!!!」と大地を力強く踏みしめているでしょう。
もし手にチカラを入れて握ってしまったら、
シャリの一粒一粒が「ぐちゃっ」とつぶれてしまう。
肩に力の入ったお寿司屋さんの握ったお寿司なんて、食べたくないですよねぇ(^_^;)
セラピストも同じ。
丹田にキュッとパワーをみなぎらせ、
二本の脚で大地をガツッとつかみ、
重心を下へ下へと持って行く。
そして上半身はひらひらとなめらかに…
やることとすれば、施術するポイントを「しっかりとらえる」ことだけ。
とらえたら、あとはお腹のチカラで「ずん!」と施術箇所に沈みこませるだけ。
「手の力も少しは入れるんですよね!?」と生徒さんに言われますが、
「ゼンゼン入れません」が答えになります。
(私の施術の場合)
手指の仕事は「とらえる」だけ。(チカラを入れてとらえるのではありません)
やさしく、そして的確にとらえる。
これが永遠のテーマです。
私はフェイシャルをする時もこの方法を使っているので、
「手をゼンゼン動かさない」に、生徒さんが衝撃を受けていることもあります。
私のデモンストレーションを見て、ビックリ仰天されていることもあります。
こんなに身体を使うなんて!
手をゼンゼン動かさないなんて。
ほほのすり上げ、というシンプルな手技でさえ、
洗濯機みたいにいちいち、施術者の身体を回す。
慣れてくると派手に回さなくてもできるようになりますが、
分かりやすいようにでっかい動きで生徒さんにお見せすると驚かれます。
施術を受けているお客様はきっとお気づきになっていないかと思いますが…
「こんなにいろんな方をトリートメントして、腱鞘炎にならないのか?」
と言われますが、
あ、手には一切のチカラを入れていないので、腱鞘炎はありえません(^_^)
手にチカラを入れてしまうと、人間てものすごく疲れてしまうのですよ~
手の力を抜くと、実はとっても楽ちん。
丹田、丹田、です!
↑人気ブログランキング
私のサロン&スクールです
スポンサーサイト